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お客様とのご注文にまつわるエピソードをお伝えして参ります。

2011年11月 ichi一宮店 Y様 婚約指輪

近所に住む3兄弟様の三男様がサプライズで婚約指輪をとご来店。

ご本人高校生の時からのお付き合い。学生服のイメージが強いものの立派な社会人になられ「相談があります」と。彼女さんと婚約するにあたりけじめとして婚約指輪を贈りたいとのことで、しっかりサイズを確認された上でのご来店でした。

なれそめから今に至るまでの熱い思いを語って頂きました。三男様は来年入籍。実は長男様も来年挙式を控えるタイミングでした。一番長い付き合いの次男様は放浪の旅(修行の旅?)の道半ば。この時この事はまだ知らされていません。

そんな折、次男様が帰郷しいつものようにichiへ。土産話を沢山頂戴し長男様の結婚の話など話題に上がるも三男様のことは出て来ません。婚約指輪を作らせてもらっている最中であることを話すと、畳に座り込んで放心状態となり、その後徐々に嬉しさを顔に出しておられました。しかし格好をつけているのか顔は笑いながら、「成人式ぐらいから話ししてないし、何もしてやれてないし、仲良くなかったから」と悪ぶる。何度もその言葉を繰り返していましたが、明らかに顔は喜んでいました。

完成リングのお渡し。三男様お一人でご来店。気になる兄弟間について尋ねると「聞いたぞ」と久々に次男様から少ない言葉だったが声をかけてきてくれたとのこと。兄は何を考えているか分からないと言いいながらもその破天荒な生き方をとても心配しているご様子でした。

オトコ三兄弟の悲喜交々。着々と大人の階段を上る長男と三男。人目を気にすること無く自由に浮き世生活を送る次男。兄弟が話をする事がずっとなかったが、これがきっかけで昔の仲の良かった三人の時間を取り戻すことができた様でした。

長い付き合いをさせて頂き、3人の成長や進む道の変化を目の前で見て来たことから非常に心打たれる出来事でした。古〜くからある喫茶店のマスターの様だと自分自身に笑ってしまいました。


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一宮店
※写真はイメージです