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植物タンニン鞣し

皮のなめし方には、たくさんの種類があります。

世界で80%以上を誇るクロムなめし
動物油を用いるオイルなめし
アルミニウム塩を使用するアルミニウムなめし
ホルムアルデヒド(ホルマリン)を使用するアルデヒドなめし
稲わらなどのいぶし煙を使用する燻煙なめし…

そして、植物のタンニンを使用する植物タンニンなめし

今回は「植物タンニンなめし革」の持つ、奥深い魅力に迫りましょう。

 

【タンニン】
タンニンとは、草や木などの植物に含まれる「渋み」です。
実はこの「渋み」は、植物が体内に生成する防衛物質で、剛毛や突起、とげなど物理的な防御力に加え、病気や捕食者(昆虫、哺乳類、鳥類)の摂食から身を守るために進化させてきました。

そのタンニン成分は、人間の毛穴や皮脂腺などを引き締める効果があるため化粧品に利用されたり、葡萄の果皮や種、オーク樽にも含まれワインの熟成にも一役買っていたり、私たちの暮らしに密接に関わる成分なのです。

 

【なめし】
南アフリカ産のミモザ、南米のケブラチョ、欧州のチェスナットなどの植物から抽出したタンニンエキスを使用して皮を「なめし」ています。
なめしとは「鞣し」、すなわち革を柔らかくと書きます。

皮が乾燥して硬くなくなってしまう欠点を取り除く方法が、「鞣し(なめし)」です。「皮」のコラーゲン(タンパク質)に、植物のタンニン(渋)を結合させ、柔らかく腐らない素材「革」に変化させるのです。

 

【植物タンニン鞣しの歴史】
植物タンニン鞣しは、古代の人々の知恵から発展したと言われています。

その昔、森の水溜りに動物の死骸がありました。肉は腐敗していましたが、皮だけは腐らずに残っていたそうです。つまり植物のタンニンが染み出た水溜まりが皮を鞣したことが始まりとされているのです。

その発見から、古代の人々はより使い勝手よく動物の皮を生活に取り入れるため、草や木の汁に浸けるだけでなく、揉んだり叩いたり、煙で燻したりと工夫を重ねてきました。

これが現代にも通じる「植物タンニン鞣し」となりました。

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現在主流となったクロム鞣しにより、火に強い革、変色しない革、柔らかい革など様々な革が生産されるようになりましたが、ichiでは、古来より自然の力に育まれた「植物タンニン鞣し」の革を使用しています。この手法は、手間と時間を要する分、ハリやコシがしっかりした丈夫な革を生み出します。

植物タンニン鞣し革の独特な香りと暖かな色、時とともに馴染み行く質感を、是非手にとってお確かめ下さい。ますます革の魅力に引き込まれることでしょう…

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