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ゼクシィ首都圏版 2015年 12月号

発行日:2015年10月23日

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「指輪なんて」と言ってた彼が身を乗り出して話し始める。まだ知らない彼の顔が見れる

ここなら、きっと彼も一緒に来てくれる

アンティークショップか、それともカフェ?時々、間違えて入ってくる人もいるけれど、『まぁこれも何かの縁。ゆっくり指輪でも眺めていって下さい』と歓迎してくれる。時折「カン!」「カン!」と地金を打つ鎚の音が響く。そう、ここは手造りリングのお店。日本古来の技法である『鍛造』を継承し、地金から造り上げるichiのリングは正真正銘の一点もの。訪れたふたりの想いを聞き、一鎚一鎚。二人の為だけの世界に一つしかないリングに仕上げてくれる。

ふたりの想い
自分たちらしく自然体でいられるリングが完成!
「有名ブランドではなく、自分たちらしいリングを探していました。始めから気になるお店ではありましたが、実際に職人の型とお話しして、リングを造る上でのこだわりと熱意に感激!完成したリングを見たときも、言葉にできないくらい感動しました。ふたりだけのとっておきのリングができました。」
▲永山雄也様、渡邉まい様。リングは『石地』

二度と造りたくないと思えるほど、一心に、造る

そのふたりは、最後の砦といったふうにichiを訪れた。ふたりは車関係の工業デザイナー。要望は、指輪に連なる六角形の模様を踏め込んでほしいというもの。ふたりの想いが詰まった設計図のようなデザイン画まで持参。だが、どのショップでも製作を断られたという。
ichiの職人は、断らなかった。設計図に込められた熱い気持ちに心打たれた職人は、それからというもの寝ても覚めてもどう造ればいいか・・・ばかり。考えに考え抜いて、職人が選択したのはわずか数ミリ幅の地金をいくつかの六角形の模様の形に削りとり、底に違う素材で型どった六角形を埋め込んでいくという技法。髪の毛一本分の狂いも許されない作業が昼夜問わず続いた。

こんな細いリング幅にもふたりの想いが込められる

製作が一段一段、階段を上がる度に依頼主のふたりへ写真を送っていたものの、受け渡しの日、仕上がった自分たちのリングを指に着けた時の幸せそうな顔が、忘れられないと職人は言う。
ichiの職人ならきっと、ふたりが大切にしている想いをリングの形にして返してくれる。

職人の想い
一点もののリングは素材選びも同じものはない
「素材選び一つとっても同じものはありません。」と職人。「例えば、天然素材の鼈甲はひとつひとつ色や柄が違います。どれが美しく見えるか見極めながら選びます。」
▲打ち合わせ中は笑顔のたえない職人

一つとして同じリングはない

鎚を打つなど、職人気質なもの造りの世界から生まれるichiのリングだが、仕上がったリングは、どれも繊細な美を表現したものばかり。ふたりと職人と打ち合わせした上、オーダーが入ってから、一本一本、職人の手造りで、唐草の模様も同じものが二つとないという。

職人の想い

ふたりの想いと職人の技 試行錯誤の上に生まれるもの
ふたりの想いを聞いた職人は自分の技を駆使してリングに挑む。「どう造ったらよいか、悩むものもあります。新しい道具や技法を考え、試行錯誤しながらリングを造ります。」
▲併設する工房で日夜リングと格闘する

ふたりの想いが一鎚一鎚、きざまれていく
出来上がりが待ち遠しくなるリング

ずっと愛せるものを届ける その一心で!
ichiのもの造りにかける「熱」を感じるには工房へ。そこには「ずっと愛せる、変わらない美しさを伝えたい」その一心で、鎚をふるう職人がいる。古くから日本の暮らしの中で愛され続けて来た伝統工芸に用いられる素材や技法を取り入れ、彼らが追い求めるのは「不変の美」。時を超えて響く美しさを地金の段階から妥協を許さずこだわり続ける。もの造りが好きな彼を一度は連れてきたい空間だろう。
とは言え、どの職人も話しかければ気さくな応対。どんな質問にも、笑顔で丁寧に答えてくれることだろう。しかし、彼らはもの造りを語り始めたら、止まらないのが、たまにキズと言えるかもしれない。「この表面の凹凸の質感は、どうやって造るのですか?」と尋ねてみようものなら最後、小一時間はichiに貫かれている、もの造りに対する熱い想いを聞かされるはめになることだろう。そんなことも苦にならなければ、是非お店へ。

ichiの技
量産できる鋳造ではなく、鍛造の技法
一生ものの大切な一本に「強さ」を育む技

表面にわざと凹凸を施し、飽きのこない質感に仕上げる「石地」、リングの一部を切り出して鼈甲を同じサイズに切ってろう付けする象眼と呼ばれる技法、表面を叩き込みリング全体へ、ランダムにくぼみを施す技術など。様々に表情を変えるichiのリングは全て「鍛造」という技法をベースとして形作られてゆく。型に流し込んで造る鋳造技法とは異なり、量産が効かない技法だが、ふたつと同じものは造ることのないichiは、量産が効かない技法である「鍛造」を採用。地金を何度も何度も叩き、時には削り、彫り、そうしてふたりの想いが刻まれたリングは同時にふたりの一生に寄り添うだけの「強さ」をも育んでゆく。ふたりの想いを叶えるデザインを実現するのに、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、グリーンゴールドなどの素材も厳選。熟練の技と素材の持つ自然の美が見事な調和を奏でる。

サービス
ふたりの指輪を納める桐箱も職人の手造り
要望があればリングの裏面に、ふたりの名前や日付、メッセージなどを刻印することも可能。もちろん刻印も職人が手作業で打ち込んでくれる。さらに、ふたりの指輪が納められる桐箱も全て職人の手造りというこだわりも。もし購入後、着け心地に変化が表れたなら、調整の相談にも応じてくれる。

「相談〜製作まで」
形状、着け心地、素材、色、デザイン・・・
もの造りに、ふたりも関わることができる
「自分たちらしさのあるリングにしたい」「ふたりの想いをリングに刻みたい」そんな願いを抱く二人のために、ichiでは、もの造りにふたりが関わる機会が数多く設けられている。そうすることで、ふたりはやがて手にするリングへの愛着をより一層深くすることができるからだ。相談に訪れたふたりには、職人からichiのもの造りに対するこだわりをまずは説明。その時点で「面倒だな」「テイストが合わないな」と感じたら、遠慮なく店を後にしてもらって構わない。ふたりの要望をしっかり受け止めることができたなら、職人は着け心地まで考慮した詳細なデザイン画を作成。打ち合わせを重ねながら、ふたりが「これだ!」と思うまでは、試作を何度も繰り返すことも。真心に満ちた対応で造った大切な1本は、間違いなく、出来上がりが待ち遠しくなる。